Porsche 911 Carrera4S

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    Impression

    未だ人気の衰えない名車が、奇跡的に現れた。
    1997年モデルのポルシェ911カレラ4S、2オーナーの空冷最終型993だ。
    このモデルはターボ用ワイドボディと足回りを備え
    ポルシェ911シリーズにおいて
    最高のターボルックを見せつけている。
    それはポルシェ最高の美しさ、ということになるだろう。

    シルエットの美しさ以上に
    多くのポルシェ愛好家の心を釘付けにしているのが
    “走り”である。
    一般的に4WDモデルはRRの魅力が薄くなり、
    とかくハンドリングのクイックさに欠けて面白くないという声が多い。
    しかし993カレラ4Sに限っては
    発売当時、欧米で最高のハンドリングマシーンと称されたほど
    パッケージングが優れている。

    ディーラーによる詳細な定期点検記録簿が完備しており
    新車時より手厚くメンテナンスが繰り返されてきたことを物語る。
    無傷の空冷がここにある、
    そう言っても過言ではないだろう。

    このマシンで徹底的にリファインさせたのは
    ミッション系の消耗品である。
    まずいちばん大がかりな
    トランスミッションを調整しクラッチをオーバーホール、
    フライホイールを交換した。
    そのうえでステアリングを握る新しいオーナーのために
    フロントシート表皮を純正張り替え
    フロント左右パワーシートに手を入れ調整、
    足元には4本の新品ピレリを履かせ
    アルミホイールとブレーキキャリパーをリメイク、
    ブレーキホース・パッド・ローター、更にはタペットカバーリッドや
    エンジンフードダンパーなどに留まらず、
    ラバーブッシュ・マウント細部の部品まで純正品で変更した。
    『   手抜かりは無い。』

    まるで1997年にタイムスリップしたかのように、
    新革の匂いがむせる室内へ
    そこにはオーナーだけが座ることを許された
    8wayパワーシート(運転席・助手席)があり
    レザーインテリアの空間が拡がり
    フロントポジション・ライセンスバルブ・室内灯は
    全てLEDへアップグレード。

    これは夢ではないだろうかと、ふと思う。
    令和のリベラーラ・コレクションルームに
    ターボウイングと18インチターボアルミを装着した
    ポルシェ911カレラ4S・1997年バリオラムモデルが確かに存在する。

    ポルシェ911のアイコンともなっている
    リトロニックヘッドライトを見ながら、ふと思った。
    欧州のカーオークションでは
    近年、空冷ポルシェの評価が高騰しており 930、964、そして993へと時代を追って拡がっていると聞く。
    その流れから言えば
    このマシンはタイミングにあるのではないだろうか
    操る喜びと所有する喜び
    次のオーナーはどちらの選択をするのだろう。

    最後にCarbon Steering 一点物オーダーが完成、
    外周形状小径Dシェイプ楕円グリップはコブ付きをインストールした。