Porsche 911 CarreraS PDK

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    Impression

    ポルシェというクルマは、ボディとエンジンでタイプを選び、
    そこに必要な装備をセレクトしていくのが流儀。
    どのタイプをベースとしても、
    基本的にはオーナーがほしいと思う装備はオプションで選べる。
    また後から装備を追加することも、対応してくれる。
    だから同じように見えるポルシェでも、
    実は一台一台にこだわりが違う。

    その人を知るには、まず話すことが必要なように、
    外観を一見しただけでは、限られたことしか分からない。
    ポルシェ911カレラS、ホワイトボディ、
    正規ディーラーの2013年登録で、走行距離は8,000kmと
    慣らし運転を終えた程度の一台に、
    どんなこだわりがあるのだろう。

    911は991になってホイールベースが延長された。
    それはレースの現場からの要請で、
    直進性や高速コーナーでの安定性を高めるための進化ではないだろうか。
    私たちの日常では、ピッチングが押さえられた、
    より上質な走りが味わえることだろう。

    エンジンとフードとは別体となったリアスポイラー。
    120km/hで自動的に開き、80km/hを下回ると格納される。
    室内からのスイッチで操作することも可能。

    右ハンドルにベージュの内装を持つホワイトボディの911カレラS。
    上質なカラーセレクトながら、
    ダッシュボード中央にストップウォッチが鎮座する。
    つまり、スポーツクロノパッケージを備えている。
    スポーツプラスモードを選択すると、
    ポルシェ・ アクティブサスペンション・マネージメント システム（PASM）が作動し、
    ダンパーが堅めにセッティングされる。

    シートは、アダプティブスポーツシートプラス。
    18ウェイの電動調節機能を備えており、前後位置、高さ、
    座面とバックレスとの角度、座面の長さ、
    4ウェイランバーサポートの調整が可能となっている。
    ポルシェのシートは歴代タイトだ。
    タイトだからこそ、あつらえたスーツや革靴のように、
    自らのカラダにフィットさせたいものだ。

    ステアリングコラムには、電動調整機能も組み込まれている。
    またクルーズコントロールも備えられ、
    高速道路を巡航する際には快適だ。

    また正規ディーラー日本仕様車だから、
    ナビはクラリオン製オーディオ統合型カーナビとなっている。
    この一台には、バックカメラも備えられている。

    このクロノを備えたポルシェは、
    スーツを着てアクティブに行動するオーナーが、
    俊敏な行動力と、ゆとりある時間を両立するために
    セレクトした特別なマシン。
    上質な仕立て、秘められたスパルタンさが、
    次のオーナーを待っている。