Ferrari 458 Italia (2011年) 在庫詳細／2605 | LIBERALAでフェラーリ 458イタリアを検索

世の中の赤いクルマと、フェラーリのロッソ(赤)は、別の色だと思う。
それは長くイタリアというクルマ好きの国を代表して
レースを戦い続けてきた誇りと、
そこでつねに頂点を追い求めている自信があるからかも知れない。
このミッドシップにイタリアという名を冠したことは、
フェラーリがフォーミュラー・ワンで培ったもの
すべてを捧げた一台という、
そんな自負があるのではないだろうか。
たとえば国を代表して戦うサッカー選手が
気高く堂々と胸の国旗に手を当て国歌を歌う姿のように。

真横から見ると、ピニン・ファリーナが描いた最新デザインは、
強力なダウンフォースを求めていることがうなずける。
ハイパワーであり、徹底した軽量化を図ったからこそ、
強力な空力が必要となり、
コンパクトなフロント、ボリューム感のあるヒップライン、
前から後ろへと大胆に美しく流れるボディラインと、
風をデザインしている。
そのうえで、この458イタリアは、
世界で唯一の脚元とも言えるカスタムカラーで彩った
オプションの20インチアルミを履き、
引き締まった脚線美に
ブレンボ製イエローキャリパーと
イエローセンターキャップをチョイスしている。

458イタリアには、
完全に新設計したV8パワープラントが搭載されている。
エンジンを新設計するということは、
フェラーリといえどもそう頻繁には行われない。
そう、458イタリアは、特別なフェラーリなのだ。
自然吸気で市販車最高の9,000回転を実現したことは、
ひとつの結果に過ぎない。
ただそのためにフェラーリ初となる直噴ヘッドを採用し、
またピストン圧縮高はレーシングエンジンのように
極限まで低く設定して、
ピストンスカートにはグラファイトコーティングをしている。
もちろん伝統のシングルプレーンクランクシャフトを採用し、
左右バンクから排気管を交差させない設計で。

そしてドアを開けて、ドライバーズシートへ。
この一台は、ネロ×ロッソコンビデイトナシートをセレクトし、
REDカラーシートベルト、ヒーター付きのパワーシートを備えている。
フェラーリで、デイトナ。
前オーナーは、458イタリアの開発に初期の段階から参加した
ミハイル・シューマッハについて造詣が深かったのだろう。
なにしろシューマッハは、世界に9台しか生産されなかった
シェルビーコブラ・デイトナクーペを
世界で最初にリザーブした人物なのだから。

このイタリア人の伊達さは、ステアリングを握れば気づくだろう。
イエローキャリパーとイエローセンターキャップは、
ドライバーの目の前のセンターコンソール中央に鎮座する
イエローレブカウンターと
カラーコーディネイトされている。

ドライバーとなって、この458イタリアのステアリングを握る。
458イタリアは、自然なドライビングを実現するために、
主要な制御スイッチのレイアウトをすべて見直し、
さまざまな操作をステアリングから手を離さずにできるよう
レイアウトされている。
そうそう、この一台には、
カーボンステアリング、センターコンソールがオプション装着されており、
走行距離は、5,470km。
まだフェラーリ458イタリアの走りの実力すべてを試した距離とは、言えない。