スポーツカーの魅力、それはなんといっても軽々と走り抜けるその爽快感とスピード感です。でもなぜか私はいつもゆっくりと余裕を見せた走りを見せるスポーツカーに惹かれる傾向があります。

簡単に速く走ることができるのに、あえてゆっくりと走るスポーツカー。車通りの少ない夜の街中でそんなスポーツカーを目撃すると、ちょっとした興奮さえ覚えます。

学生時代には、どのクラスにも必ず“天才”と呼ばれるような秀才がいたものです。でもその秀才は自分の頭の良さを自慢することなく、授業中に目立つこともあまりなかったのではないでしょうか。

もちろん、ひけらかすことが悪いことだとは思いませんが、才能や魅力をたっぷり備えているのに、それを表に出すことなく内に秘めているのが魅力的だと思うのです。

アクセルを踏めば簡単にスピードが出るし、高速道路に乗れば前を走る車のほとんどが隣の車線へと避けていく。それでもその“速さ”をはひけらかすことなくあえて安全運転でゆっくりと走らせる。

そうすると助手席に乗る方がだんだん焦れったくなって、思わず「ちょっとスピード出してみて」と言ってしまう。ドライバーは「じゃあちょっとスピード出してみようか」と言ってその時初めてその車の真のすごさを見せるんです。

その車が秘めていた(ドライバーが隠していた)その真の姿を目の当たりにした時、きっと助手席に乗る誰もが「オォ.....！」となるものではないでしょうか。

常に“100％”だと“ギャップ”の演出が難しくなりますが、基本を30％に抑えると、ここぞ！という時の“100％”が効いてきます。たまに見せる100％の獣の姿にドキッとさせられる気がするんです。

普段を“30％”に抑えて、“100％”は特別の機会にとっておく。ちょっと贅沢な走りではありますが、助手席の方をドキッとさせるために、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか♩

スポーツカーと安全運転。一見矛盾するような組み合わせですが、これこそ「恋の魔法＝ギャップ」だと思われます♩

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小林