Rolls-Royce Wraith

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    Impression

    ツードアのRRは、耽美だ。
    美しいファストバックのショルダーラインを所有するという、
    そんな贅を称えたいのではない。
    2ドア・4シーターの機能性を持ちながら、
    ドライバーとパッセンジャー、
    ふたりだけのためにロールスロイスを持つという、
    そんな生活を想像するからだ。

    レイスは、アートだ。
    フロントマスクはRRらしく、時間を重ねた風格が薫る。
    しかし、クラシカルではない。
    ヘッドライトの端正さ、
    フロントアンダーインテークの押し出し感、
    キャビンの小ささを物語るフロントガラス、
    すべてに今という時代の先端を走るデザインを採り入れている。
    そう、レイスは最先端の主流なのだ。

    近づけば、
    ツインコーチラインが走りを誘う。
    イングリッシュ・ホワイトのボディに走る赤いラインが、
    レイスらしい流麗な走りを予感させるからだ。
    RRを走らせると、風景と時間さえもがRRのものになる。
    どれだけ高速で走ろうとも、
    何事も無いように感じさせる空間、
    そして日常の風景を映画の回想シーンのように思わせてしまう、
    魔力。
    ツインコーチラインは、
    そんなRRと過ごす時間のプロローグだ。

    コンフォートエントリーシステムを備えたレイスの
    コーチドアを開けると、朱が拡がる。
    このマシンのインテリアは、ConsortRed、
    妃(きさき)の赤と名付けられた朱で、
    インテリア空間を装飾している。
    また4つのシートにはRRの刺繍が施されている。

    その朱にあわせて、
    フロントはピアノブラック・パネルをコーディネートしている。
    メーターや計器類のスイッチ、時計などは、
    モダンテイストのアール・デコ調デザインが施され、
    最先端技術を備えたマシンでありながら、
    職人の丁寧な手仕事を全面に感じさせる空間設計となっている。
    それは大量生産されたクルマへのアンチテーゼなのだろう。

    レイスを選ぶ。
    それは人生の最高峰に到達した瞬間かも知れない。
    ビジネスや家庭など人生のすべてにおいて極めたからこそ、
    自分自身へのご褒美としてこのマシンを選ぶ。
    このツインコーチラインのレイスを選ぶオーナーは、
    どんな方だろう。