Mercedes-AMG SLR McLaren

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    Impression

    メルセデスベンツとマクラーレン、
    その両雄がF1ジョインを結んでいた蜜月に生まれたスーパーマシン、
    SLRマクラーレン。
    C199から始まり、
    モデル展開された6バージョンそれぞれが稀少車となっている。
    なかでもこのマシンは最初にモデル展開されたSLRマクラーレン。
    C199をコンセプトモデルと位置づけるとすれば、
    このマシンからシリーズが始まったと言えるだろう。

    日本に正規輸入されたマシンはわずか22台。
    マクラーレンの専用工場でハンドメイドされたことを考えれば、
    22台も現存するのかと驚かれるかも知れない。
    それほどに当時のメルセデスベンツは
    日本マーケットを重視していたのだろう。
    このマシンは新車時保証書は当然として
    定期点検記録簿も完璧で、
    つねに最上のコンディションを維持してきたことが窺える。
    当然と言えば当然かも知れない。
    血統が違うのだから。

    レーシングカーとロードゴーイングカー、
    今のように明確にデザインが分かれていなかった時代のように。
    性能を誇示するところは惜しみなく主張させ、
    そのうえで日常のユーティリティも兼ね備えたフォルム。
    このマシンは、華やかさと空力を偏重するあまり、
    大切なことを忘れがちになったきらいがある
    ラテンのスーパーカーたちに、
    スーパーカーのデザインとは斯くあるべしと語っているような
    孤高の美しさがある。

    SLRマクラーレンのデザインアイコンとなっているのが、
    オプション設定されていたタービンホイール。
    空気を切り裂くが如く鋭く、しかも自然の流れに逆らわず、
    マシンのポテンシャルを上質に表現している。
    レースの世界で威厳を放った300SLRを
    コンテンポラリーに彷彿させる気品に満ちている。
    このマシンには装着されている。

    一方インテリアは艶やかだ。
    シルバーアローレザー(300SLレッド)を纏ったシートは、
    高速クルージングするドライバーの身を包み込み、
    ホールドする。
    その卓越したホールド感、
    そしてSクラスと共通するスイッチ類のレイアウトを、
    シャープなレッドで仕上げるという知性。
    レーシング性能をロードカーで実現するマシンらしい、
    大人のバランスが生きた絶妙のコーディネートだ。

    マクラーレンロゴが鎮座する、2眼のメーター。
    走行距離は10数年で約27,000kmと、車歴から言えば少ない。
    これまでのオーナーは、
    このマシンが走るにふさわしい時のみ、
    大切にエンジンに火を入れてきたのだろう。

    プレミアムカーのコンディションは、
    エンジンルームを見れば一目瞭然だ。
    隅々まで磨き上げメンテナンスされ続けてきたマシンの心臓は、
    限りなく美しい。

    オーナーになって誰かから愛車を問われたら、
    「ベンツの2シーター」と、軽く受け流すのだろうか。
    それは内に秘めた性能をあえてひけらかすことなく、
    公道を走り抜けるように。
    ただすべての人が、その奥深い回答に欺かれることはないだろう。
    マシンにこだわりのある人物、
    そう、リベラーラ麻布を知るような人なら、
    このマシンが何者かすぐに見破れる。
    日本に現存するたった22台のうちの1台なのだから。