F1に参戦するコンストラクターが、
その世界最高峰で培われた技術を惜しみなく投入し、
公道を走るスーパーカーを創る。
その夢を、
もっとも先進的なコンセプトで、
かつ純粋に成し遂げたブランドがある。
マクラーレンである。

特徴的なディヘドラルドアの開閉は、
マクラーレンのシートポジションが極めて低いため。
その歓迎を受けてドライバーズシートに腰を下ろすと、
パワーステアリング・パワーウインドウをはじめ、
メリディアンサラウンドシステムの音楽、
フルレザーインテリア、パーキングセンサー、
カーナビとテレビと、市販車らしい機能が
搭載されている。

シートポジションの低さから、
誰もがスパルタンな乗心地を創造することだろう。
マクラーレンの回答は違う。
しなやかなサスペンションと
剛性の高い強固なボディが創る走りは、
市街地ではラグジュアリーなGTカーを思わせる。
舗装の荒れた路面でも、眉をひそめることはない。
またスーパーカーにありがちな斜め後方の死界が少なく、
高速道路の合流や市街地でも視界を確保できる。

状況が許せば、
右足を少し深く踏み込むだけで、
330km/hの世界が待っている。
このマシンはミドに最高出力600PS(447kW)/7,000rpmを発生する
3.8リッターV8ツインターボを搭載し、
わずか単体重量80kgという
極限の軽さのカーボンモノセルボディで仕上ることで、
パワーウエイトレシオ2.23kg/PSを実現している。
トランスミッションは、
グラツィアーノ製7速デュアルクラッチを搭載している。